羽曳野BROOM

2014年4月28日月曜日

今年の夏の主役「カブトオトシ@THE モンゴリアンチョップス」

今年の夏の主役です。



THE モンゴリアンチョップスのカブトオトシ。

このハーフパンツはカブト虫を採る事に特化して作られたパンツです。
そのために作られたディテールが細かいところまでよく考えられていて、アイテムのどこかに必ず何かしら実用的なギミックが隠されているTHE モンゴリアンチョップスのアイテムの中でも、最もギミックが隠されているアイテムだと思います。


特徴的なのはこの股下。
なんていうんですかね、スウェット的に言うとガゼット。

ここがポイントで、このギミックがカブト虫のいるクヌギの木を蹴る時に大活躍。


こんな風に180度に開きます。

ここがパンパンだと木を蹴ろうにも足が上がりません。

勿論、カブト虫を落とすためだけのギミックなのですが、お陰で動きやすさを実現しています。

更にこちら。


バックスタイル。
こちらも太もも裏あたりにアクションプリーツが設けられ、足を上げたりしやすくなっています。

このカブトオトシ、夏の山の天候の変わりやすさに備えて、かなりしっかりした撥水加工がしてあり、また木に引っかかったりしてもそう簡単には破れないようにかなり分厚い生地が使われており、相当ゴワゴワしています。
それがこのギミックのお陰でむしろ動きやすいパンツに大変身。

その相当ゴワゴワが気になって、モンゴリエキスポの展示会の時はオーダーしなかったのですが、服塾で彼らが履いているのを見て、今度はそのゴワゴワが気に入って買っちゃいました。

この生地のゴワゴワするぐらいの厚みが、ジーパンのようなヒゲやハチの巣様の履きジワを作ります。
つまり穿けば穿くほどアジの出る仕様になっており、しかも穿きこんで洗いをかけて行くと、撥水加工が取れるのと比例して体に馴染んで行きます。

最近では、ジーパンの色落ちは糊パリッパリのゴワゴワから穿き込むのが1番良い色になるとして、ベルベルジンではビンテージデニムに糊を入れるというのをサービスでしておられたりします。

これは展示会で見るだけでは気付きませんでした。
実際にTHE モンゴリアンチョップスの2人が穿いてるのを見て初めて気付きました。

穿き込むとメチャクチャかっこ良くなります。

当初は敬遠したゴワゴワこそが武器。

しかも、その短所である動きにくさを思う存分解消するギミックが満載なのです。

しかし、実用的なギミックを盛り込んだ後、照れ屋のTHE モンゴリアンチョップスは照れ隠しに実に無駄な遊びを盛り込んできます。


落ちたカブト虫を探すためのライトだそうです。
カブト虫探すための用途以外思いつかん…

わざわざ全ロット分のライトを発注して付けてるのがもう無駄。
何してんの?という話です。

何してんの?

こうやって提案されているので、付けたまま穿くかもしれませんが、使うことは多分ないでしょう。

だって、カブト虫採りにいかないもの。

ちなみに、バックポケットは当て布で補強してあって、虫かごを忘れても足の爪が鋭利なカブト虫を入れられるようにしてあるそうで、こっちは無駄なんですが、バックポケットに財布とか携帯を入れる僕にはありがたい心配り。

当て布がついている理由はカブト虫を入れるためですけどね。結果オーライ。

というギミックがふんだんに詰まったカブトオトシ。

今年の夏の主役はこれで決まりです。

おわり。