2018年2月14日水曜日

REVERSE WEAVE 年代によるタグの違い

REVERSE WEAVEのタグによる年代判別

リバースウィーブが好きで、よくリバースウィーブの記事を書いているお陰で、リバースウィーブ関係の検索でこのブログに辿り着いて下さる方もおられますので、ここらで一発、中でも一番検索ワードに引っかかっているタグの違いをまとめておこうと思います。
その他、ディテールの違いなんかも過去記事に書いたりしてますんで、お時間ある方はREVERSE WEAVEのカテゴリーでも読んでくだされば幸いです。

基本的には、タグによる年代判別は100%正確ではなく、極々たまに違う年代のディテールを持ったモノもあったりしますので、大まかな年代で言えばほぼ正確に年代判別が出来ますが、厳密に何年となるとあくまで目安という感じです。

僕は50年代以後のものしか所有していませんので、その辺りから。
ちなみにランナーズタグのタグを持つリバースウィーブもあったりとか、それ以前は未解明な部分も多いようです。

50年代


チャンピオンリバースウィーブ50sタタキタグ

70年代初頭まではこのような縁を縫製し、タグをつけた通称タタキタグと呼ばれるものの中で、最初期のものですね。
特徴としましては、サイズ表記の位置が右上になっています点と、特許番号であります「U.S. PAT. No. 2.126.186」「U.S. PAT. No. 2.613.360」の表記が入る所がポイントです。
またこの頃は社名が「CHAMPION KNITWEAR CO. INC」になっていますね。
このタグを有したモノが基本的に~50年代という事になっています。

60年代


チャンピオンリバースウィーブ60sタタキタグ

こちらも同様に縁を縫い付けられたタタキタグと呼ばれるものですが、こちらは60年~60年代後半(67年ごろ?)まで使用されたタグになります。
50'sと比較しますと、サイズ表記が大きな文字サイズになり、社名表記が上に、そして何より特許番号が消え「RN 26094」という製造会社の登録番号という表記が出てきます。
このRN番号の表記が60年から義務付けられたということで、リバースウィーブに関しては、明確な60's、50'sという年代判別が出来たりします。

また50年代と60年代のボディーなどその他のディテールの違いは50's REVERSE WEAVE 「WILLISTON」 VOL.10に詳しく書いていたりしますので、ご興味のある方は是非。

60年代最後期から70年代初頭に使用されたタグ。




こちらも同様に縁を縫われたタタキタイプのタグとなりますが、このタグを用いられる時から社名表記が「CHAMPION KNITWEAR CO. INC」→「CHAMPION PRODUCTS INC」という表記に変わっており、通称プロダクツタグと呼ばれています。
その他の大きな特徴はなんと言っても大きなサイズ表記ですね。
これでもかといわんばかりにサイズを強調しています。

70年代前半に用いられた単色タグ




一色使いの単色プリントされたタグである事から、通称単色タグや単タグと呼ばれています。
この頃からタタキタイプのタグではなくなります。
また、初期の使われた単色タグの特徴として、タグの下部にアンダーバーが入ります。
基本、コチラは70年代前半に使われたものと言われていますが、60年代のディテールを有した、恐らく69年製造のリバースウィーブにも付いていた事があり(というか、それを所持しており)、その辺りの詳細は定かではありません。
単色タグは他にも黒や金色や緑など、いくつかのカラーのものがありますが、それはサイズによって使い分けられていたと言われています。また、それらはそれぞれ「エンジ単」や「黒単」などと略して呼ばれたりもします。

70年代中期~後半に使用された単色タグ




70年代の後期になりますと、同じ単色タグでもアンダーバーが消えます。
アンダーバーが消えて最初の頃は、まだサイズによるタグのカラーの違いが見受けられますが、赤の単色タグ(通称赤単)は様々なサイズのものについており、70年代の後期に、単色タグは全て赤に統一されたものと推測しています。


またこの赤単のものには80年代のボディーのようにアームホールの太いモノが混じっており、恐らく77年か78年頃に、アームホールのディテールが変更になったのではないかと思います。

80年代初頭の青単





青の単色タグ、通称青単ですね。
一応70年代とされているようですが、僕は個人的に80年前後と思っています。
80年代ではなく80年近辺。
70年代にも使用されていたのかもしれませんが、80年製造と思われるものが多くあり、その辺を中心に考えています。
この青単のつくものは、全てアームホールが太いのですが、実は80年代以降のものとは裾リブに決定的なディテールの違いがあり、青単のものは丸胴なのに対し、この後の80年代以降のものは、袖リブが縫い合わされている仕様となっています。
今日はタグの話なので、まあその辺りの細かい話はまたという事で(過去記事にあるかも??)。

80年代に使われたトリコロールタグ




この頃よりタグが青・白・赤の色使いとなり、特にこの80年代のものは通称トリコロールタグ・トリコタグと呼ばれています。
特徴はトリコロールカラー以外に、タグがプリントされたものであるという点です。そんなわけで、例えばアメ村のBIGMANさんなんかはこのタグを「プリントタグ」で統一して呼称しておられ、なるほど、トリコタグよりその方がわかりやすくていいな、なんて思ってたりします。
この特徴が後の90年代以降のものとの絶対的な違いになっています。

90年代刺繍タグ

トリコ刺繍タグ

80年代と同じようにトリコロールカラーですが、大きな特徴はタグが刺繍されたタグであるという点ですね。
この点もあって、プリントタグに対し「刺繍タグ」と呼ばれたりします。

これ以降はまたちょっと違ったタグも出てくるのですが、僕が所有していないので、とりあえずこの辺りで。
ただ基本的に古着屋さんで扱われているリバースウィーブの98%ぐらいはこのいずれかのタグがついているはずです。

最近は、ファストファッションブームもあり、見掛けかっこよければOK。
みたいな流れで、こういったディテール云々という話はあまり受けないのかもしれませんが、せっかく奥の深い古着を着るのですから、こういった年代の違いなんかに目を向けてみると、また違った発見もあるんじゃないかと思います。

僕に言われるまでもなく、F-STREETを見てくださるようなガッチリ古着をお好きな方は、それぞれいろんな楽しみ方で古着を楽しんでおられるでしょうけどね。
そんなわけなので、アクセス解析を見て、そういう古着の奥深い部分を調べたり探されたりしておられる方の痕跡を見ると、大変嬉しく思いました。
そう言った需要に応えられるよう、これからも頑張ってブログを更新して行きたいと思います。

これからもガッツリ古着楽しんで行きましょうねーー!!

おわり。