2015年10月23日金曜日

阪神タイガースドラフト2015の感想

阪神タイガースの一位指名は明治の高山俊外野手でした。
ヤクルトが指名を明言していましたが、金本新監督の希望で特攻となったようです。

ポイントは長打力だったみたいで、「4番を打てますか?」「ホームランは打てますか?」ということで、スカウトが「打てる」と答えたようです。

高校通算32発。
大学通算8発は確かに立派な数字で二塁打三塁打も多く、長打力は確かにあります。

高山俊選手は通算安打記録の更新で話題の選手ですが、ただ、これがイチロークラスの高打率かというと、大学通算は.324です。

プロなら高打率ですが、投手の力の落ちる大学野球では、例えば伊藤隼太と比較すると…

高山俊
.324 8本

伊藤隼太
.311 10本

ちなみに

鳥谷敬
.333 11本

と考えると、現時点ではスカウトの見立ては外れている気がします。

ちなみに六大学のレジェンド高橋由伸は

.325 23本

うーん。

あとは左打者が甲子園でどのぐらい放り込めるか次第ですね。

タイプ的には阪神でいうとオリックス入団時の葛城育郎のようなイメージ。

オコエか高橋純平を期待していたので、ちょっとガッカリした指名でしたが、金本監督と掛布2軍監督の情熱に期待しましょう。

阪神タイガースは、長年、結果が出なくてもなぜか残留し続けていた山脇コーチや吉田康夫バッテリーコーチを切るという、まだ久保コーチが2軍を見るのが納得が行きませんが、ようやく育成に力を入れる素振りを見せています。

頑張って育てて欲しいですね。

2位では坂本捕手。
履正社時代に大阪桐蔭の森と大阪の覇を争った捕手。
同じく明治です。
2位はピッチャーが欲しかったのだと思いますが、高山俊特攻でヤクルトが阪神が予定していた東洋大の原樹理投手を報復気味に指名したので、多分、繰り上げたと思われます。

狙いの選手が指名されると代替の選手を探すのではなく、繰り上げるのが阪神流。
過去には伊達投手をその方式で獲得しています。

梅野がいるだけに2巡目で捕手というのは早すぎな気がしましたが、有望な捕手が山ほどいた梅野の時はともかく、今年は少なかったので、今年、どうしても捕手が欲しかったのなら仕方のない指名かもしれません。
キャッチャーはどこも常に人材不足ですからねー。

大学通算は.232 2本。二塁送球が2秒と、守備型ですが肩は突出しているレベルではありません。

3位は竹安大地投手。
社会人出の投手で、高卒1年目から社会人で活躍した有望株です。
もう少し下位での指名が有望視されていたのと、熊本…
阪神には昔から九州の選手を必ず取る癖があり、担当スカウトの名前から永尾枠と呼ばれていたのですが、まさか秀太枠ちゃうやろな?と、やや勘ぐっています。

と思っていたら、金本監督が「秀太があんなに押すから取ったわ」と言っていたように、田中秀太スカウトのごり押しがあったようです。

竹安投手の活躍次第で田中秀太スカウトの能力の片鱗を伺えるかもしれませんね。

4位では望月投手を指名。
唯一の高校生で、球も速く、将来性は充分。
これからの育成次第ですが、阪神は金本新監督体制でのコーチ陣の発表を22日にも行うとしていましたが、まだ発表されていません。
これは伝わってくる報道を分析すると、投手コーチがまだ決まっていない様子。
下柳、大野、川口といった候補が挙がりましたが、久保投手コーチと香田投手コーチの留任が決まっているだけ。
共に2軍投手コーチを務めましたが、今年、2軍から特に目立った戦力を上げることが出来なかったこともあり、期待薄です。
なんとか熱意のあって指導力のある投手コーチに来て欲しいですね。

5位は青柳投手。
アンダーハンド気味のサイドスローからMAX140キロ超という本格派サイドスロー。
トレーニングコーチの伊藤敦規さんを彷彿とさせます。
アンダースローという報道もありますが、間違いなくサイドスローです。
アンダースローで140キロ超だと、これはものすごい即戦力ですが、サイドスローで140キロ超だと結構います。
ただ、特徴のある投手で、下位指名で取ったと思えば、かなり楽しみな指名と言えます。

6位は板山選手。
高山選手を指名して、同型の外野手を指名する意味がわかりませんでしたが、何やら金本監督の独自の情報で指名したのだとか。
ちょっと指名理由がわからないですね。
ただ、3季連続3割を打つなど、力は期待出来るみたいです。
若手の多い外野手への刺激になれば。

と、予定の5人に金本監督の情報から1人増やしたみたいな指名で、ほぼ、予定通りだったと思います。

おそらくここに原樹理投手が欲しかったのだと思われますが、ヤクルトが報復気味に指名したので、これは仕方のないところですね。

個人的には、ピッチャーどうすんねん!という不満もありますが、まあまあ近年のドラフトでは良い方の結果だと思います。

75点ぐらいでしょうか。

金本新監督はかなり熱意を持って育成にも力を入れるようですので、全選手の成長と活躍を期待したいですね。

おわり。